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「インターミディエイター・プログラム」では、2024年、「ユース・アンバサダー・プログラム」を実施しました。
インターミディエイターに関心のある学生たちが、「インターミディエイター講座2024」のアーカイブ動画を視聴し、内容をめぐって、みんなでダイアログしてきました。
インターミディエイターの学びを、学生たちがどんな感性で受けとめるのか。お互いにどのようにCo-learningして、成長してきたのか。ユース・アンバサダー自らがコラムを寄稿します。
今回は、ユース・アンバサダーとして参加した、舞台芸術を学ぶ大学3年生の北川友理子さんが、プログラム参加を終えた感想を寄せてくださいました。
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こんにちは。
インターミディエイター・ユース・アンバサダーの北川友理子です。大学では舞台芸術を専攻しており、公演を支えるスタッフとして日々勉強しています。
全7回、「インターミディエイター」について、「対話」について、ダイアログを重ねました。
●『Stone Soup』の物語に見るインターミディエイター
講座の中で、『Stone Soup』という民話を読みました。この話を読む前までは、リーダー不要論とはいうけれど、それでどうやって対話を進めていくのか、結局は誰かがリーダー的な役割をせざるを得ないのではないかと、どこか腑に落ちない部分がありました。しかし、この話の中で登場する僧侶は、村人に命令をするわけでもなく、お願いするわけでもなく、周りの人々の参加を上手に促し、また村の人々もStone Soupに興味を持ち、自ら働きかけるという姿がありました。
物事に対して何かをするとき、誰か1人や一部だけが行動を起こしたところで上手くは行きません。みんなが興味を示し、協働できるようにするための僧侶であったのだと思います。つまり「インターミディエイター」は、リーダーではなく、きっかけをつくる人であるのではないかと私は思います。
●全てのダイアログを終えて
「インターミディエイター」については、何も分からないままこのプログラムに参加しましたが、どんなことであっても、新しい知識や考え方に触れることができるのはとても面白く、楽しいものでした。また、同世代の、自分とは違うことを勉強している方々とのダイアログは新鮮でしたし、自分の視野がいかに偏っているかを実感できる機会でした。
私はまだ、「インターミディエイターとは〇〇である。」、「問答とは〇〇だ。」の、「〇〇」を自分の中のしっくりくる言葉で埋めることは出来ていません。ですが、今後、自分がインターミディエイターとして人の輪に入ることがあれば、少なくとも、このプログラムを受ける前に比べて、自分の視野は少しだけれど広がっているのではないかと思っています。
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文:北川友理子
イラスト:竹原小陽
編集:松原朋子
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