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NARRATIVES
BY INTERMEDIATORS

執筆者の写真インターミディエイター事務局

日常生活で大切にしたいエンパシー能力とエンパワリングの力と気づき

遊んでいる子供たち

「インターミディエイター・プログラム」では、2024年、「ユース・アンバサダー・プログラム」を実施しました。


インターミディエイターに関心のある学生たちが、「インターミディエイター講座2024」のアーカイブ動画を視聴し、内容をめぐって、みんなでダイアログしてきました。


インターミディエイターの学びを、学生たちがどんな感性で受けとめるのか。お互いにどのようにCo-learningして、成長してきたのか。ユース・アンバサダー自らがコラムを寄稿します。


今回は、ユース・アンバサダーである、デザインを学ぶ大学1年生の竹原小陽さんが、第5回のアーカイブを視聴しての感想をレポートします。


 


こんにちは、インターミディエイター・ユース・アンバサダーの竹原小陽です。


竹原小陽 (c) Koharu takehara

大学ではデザインを専攻しています。日々、人が楽しく心地よく共生していくためには何が必要か学んでいます。


今回は、第5回目「エンパシー能力とエンパワリング能力」について、インターミディエイターの中山桐子さんをゲストに迎えて、学生4名とダイアログしました。




●インターミディエイター講座を受けての変化 ~第1回から第5回を通して~

インターミディエイター講座も第5回になりました。今回のダイアログは、「講座を受けてものの見方、考え方は変化したか」という質問から始まりました。

私は小学生のころ、リーダーシップがあるとよく褒められていました。私自身それを誇りに思っていました。様々な面接などの場面でも「リーダーシップがある」という長所はよく聞くと思います。無意識にトップであるリーダーという存在に信頼と価値を見出していました。しかし、講座を通してリーダー・フォロワー論を学んで、大きく価値観が変わりました。


●エンパシーを意識すること

次に「エンパシー能力」とは、について学びました。エンパシーとは、「双方向の共感」や「感情移入」などの意味のほかに、「思いやり」や「視点交換」という意味がある、ということを初めて知りました。

私自身、視点交換については、日ごろから気を使っていることでした。そのため、今までの講座内容より今回は身近な題材だと感じられ、自分の身の回りに置き換えて考えることができました。

私は地元の沖縄県石垣市で、学童保育所でボランティア活動に参加しています。その時に心掛けているのが「視点交換」と「感情移入」です。児童と接する際、大人として注意や対話をするのではなく、児童の目線で物事を考え、それを伝えるようにしています。まさにエンパシー能力に当てはまると感じました。


●自分の集団と、外側の集団への関心

中川桐子さんから学生の考えについてコメントを頂いた後、話題が、「内集団と外集団」について移りました。

まず、内集団とは、自分の所属している集団であり、外集団は自分が干渉していない集団のことを指します。ここでは自分と全く違う存在である外集団に対し、エンパシーを発揮できるか、という質問について意見交換をしました。

私は正直なところ、外集団のことは少し他人事に感じてしまうと思います。ただ外集団にもきちんと目を向けて、エンパシー能力を発揮することが大切なのだと今回学びました。


●人の感情とエンパシー

次はBen Seymourの実験についてのお話を聞きました。電気ショックを受けている他人を観察する際、大体の人が不快感や嫌悪感が生まれるが、その他人が罰により電気ショックを受けていると知るとむしろ快感に変わる。人には、他人に共感する力であるエンパシーと、他人を罰したい心の混在があり、背景情報により変わるという特徴があるということを知りました。

また、客観的な事実より、感情や個人的信条のほうが大きな影響力をもつという「ポスト・トゥルース」のお話が興味深かったです。SNSが普及し、ネットの情報が溢れている現代の、注意せねばならないところだと感じました。


●教育ではなく、「エンパワリング」を大切に

最後に「エンパワリング」についてダイアログしました。

私は高校生のころアルバイトをしていたのですが、私の進路先がデザイン系であることを伝えたあと、店長が、店のポップ制作や、使いやすいようなデザインの考案などを仕事内容に含めてくれました。上から下に教え込んだり指導する教育とは異なり、まさにこれこそがエンパワリングだったのかと思いました。個人の能力や可能性を開発し、発揮できる機会を設けてくれていたのだと気づきました。


私も「エンパシー」、「エンパワリング」を意識して、共感し、他者の潜在能力を見出し、それを成長につなげるような行動をとれるよう、自分自身が成長したいと思いました。


文/イラスト:竹原小陽

編集:松原朋子

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