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NARRATIVES
BY INTERMEDIATORS

執筆者の写真インターミディエイター事務局

学生ダイアログから学ぶ「3分法思考」の魅力と挑戦


クリエイティブに考えて挑戦する女性

「インターミディエイター・プログラム」では、「ユース・アンバサダー・プログラム2024」を実施しています。


インターミディエイターに関心のある学生たちが、「インターミディエイター講座2024」のアーカイブ動画を視聴し、内容をめぐって、みんなでダイアログしていきます。


インターミディエイターの学びを、学生たちがどんな感性で受けとめるのか。お互いにどのようにCo-learningして、成長していくのか。ユース・アンバサダー自らがコラムを寄稿します。


今回は学生コラムの第2回目、ユース・アンバサダーである大学1年生の竹原小陽さんがレポートします。


 

こんにちは、インターミディエイター・ユース・アンバサダーの竹原小陽です。大学ではデザインを専攻しています。

インターミディエイター・ユース・アンバサダーの竹原小陽さん

第2回目である今回のダイアログでは、前回学んだ「インターミディエイターとは」を踏まえて、1つ目のマインドセット「3分法思考と多元的思考」の特徴とその重要性について学生4人で対話し、考えてみました。



★‘2’から始まる大きな対立


はじめに、「2分法思考」の特徴についてのレクチャーを聞きました。


物事を2分化して考えることは、差異化や対立を通して、他方の軽視や排除に繋がってしまいます。すると、対立する2つの存在には、暗黙のうちに上下序列関係が成立してしまう。

私たちは4人で、2分化されているものの例を挙げてみました。先生と生徒、大人と子供、田舎と都会など…。

2分化しているものを考える際、2つの項目のどの要素が対立しているのかを考えることが難しく、みんなで様々な意見を交わしました。


次の話題は「リーダー・フォロワー論の限界」についてです。

リーダーとフォロワーの上下2分法的発想は、リーダーからの指示待ちをするフォロワーの出現や、リーダーへの依存、制度的威厳による拘束を引き起こしてしまうとのこと。


私が小学生だったときは、リーダーシップに長けた人になりなさい、と常日頃言われていたため、この考え方には驚きました。また、高校時代のバイト先で、店長に仕事の指示をもらっていたり、次に起こす行動を自身で考えることなく相談ばかりしていたことを思いだしました。バイトという存在を完全なるフォロワーと認識し、リーダーに過度に頼っていたことに気づき、知らないうちに「リーダー・フォロワー論」をやっていたことを反省して、見直しました。



★‘2’からの脱却 ―3分法思考・多元的思考―


物事を2分化することは、しばしば対立を生むだけでなく、思考の幅を狭め、成長を妨げてしまう。こうした「2分法思考」の特徴を踏まえて、「3分法思考と多元的思考」について、講義をお聞きしました。


「3分法思考」の特徴は、対概念のほかに、もうひとつの可能性を探ることです。異なる複数の存在を認め、受け入れることが、多元主義に繋がります。


私たちは、先ほど考えた2分化されているものの例を、「3分法思考」に当てはめて考えてみることにしました。また考えた3つ目の存在は、グラデーションのような多様な中間領域にいるのか、もしくは思考枠組みの外部に存在するのか、考察してみました。


私は、5月に行われたダンクソフト星野さんと竹内さんとのダイアログのとき、「3分法思考」にとても興味がわきました。ただ、今回学ぶことで、「3分法思考」を実際にするのは、思っていたより複雑だったと感じました。

「3分法思考」では、適当に3つ目の存在を取り出すのではなく、AとBという対概念の関係をより理解して、深く考えることが重要で、そのうえでCという概念を考え出さなければならないことが、難しく複雑だと感じ、意見の交換や指摘を繰り返し行いました。


また、多元主義が、多様性、共生、寛容性を生み出すことも、理解しました。共生とは何かを、再度考えるいい機会になったと思います。「多様性とは差異の集合である」ことをしっかり胸にとどめて、日常でも「3分法思考」に挑戦したいです。


今回のダイアログは難しかった分、今まで立場ややるべきことを自らであまり考えることなく、役割を与えられてきたような人生の中で、自身で考える良い機会になったと感じました。



文・イラスト:竹原小陽

編集:松原朋子

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