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introduction
リーダーが フォロワー(消極的な指示待ち人間)を再生産する。リーダー不要論を背景に登場した「インターミディエイター」。さまざまな次元で異なる領域や言語を媒介し、カオスと協働の場から、新たな需要、関係変化、先端表現を創りだす存在です。鳥居坂・国際文化会館にて、第7回フォーラムを開催します。
Welcome to Intermediator Forum——
ここで行われているのは、ビジネスの先端表現/先端研究である。
◉インターミディエイターは、まだまだ媒介し足りない。従来の図書分類などに囚われず、もっとどんどん既成の境界を超えてリソースを媒介していったほうがいい。例えば、ここには生命・社会領域のインターミディエイターが参加しているが、未来のケアは、福祉だけにとどまらず、文化芸術とも、食とも、観光とも、スポーツとも、その他のX(未知の領域)とも媒介することで成立する。地域福祉で担い手不足が言われているが、そうした採用問題も、地域づくりも、すべて「人間とケア」という、より大きなコンテクストの中で行っていく。ケアというのは、いわばスロープのようなもので、足の悪い方にも、そうでない方にも有用だ。だから、そもそもケア意識の高い地域社会をつくることは、いわゆる福祉サービスの利用者以外にも価値ある地域になる。ケア意識という視点の欠けたこれまでの地域づくりは、文字通りケアレス(うかつ)だった。
◉さて、このような、よりよい地域・社会を創ろうとする動きは、以前に増して各地で見られるようになってきた。では、こうしたコミットメントや努力の結果、ついに理想社会を創ったとしよう。そのあと、人間はどうなるのか。『法の精神』を著す二十七年ほど前、モンテスキューはこう述べた。辛辣な内容だ:
1)刻苦して理想社会を創りあげ、2)幸福と繁栄がもたらされると、3)やがて人々は、その幸福・繁栄を、ごく当り前のものと感じるようになった。4)そして自ら考え、自分たちの生活を美しく、善くする努力を払うのが面倒だ、と思うようになった。5)それよりも誰か王様のような人から命令されて動くほうが、はるかに楽だと思うようになる、と。つまり、苦心のあげく理想社会を築いた結果、かえって数多くの従属的な人間が世を覆っていく、とのパラドクスである。
◉しかし、この洞見によって、かえって次のことが明らかになった:
人間には、どうやら被支配を好む性質がプログラムされている。だからこそ、人はいかなるときであれ、より真なるもの、より善きもの、より美しいものを求める心を忘れず、自らその追究、実現に向かっていくことに価値がある、と。人々の中から、その自発性と自律性を引き出すこと。これがempoweringと呼ばれる“ひとづくり”の要であった。
◉では、善きもの/美しいものとはなんだろうか。それは結合/協働であり、人間と人間、人間と機械、人間と機械と自然を結びつける協働力を指す。職場、地域、世界、人生など、カオスの中から、“開かれた協働の場”を生みだすために、インターミディエイターは「リーダー不要論」を踏まえ、次の能力を養う:
①3分法思考と多元的思考、②複雑性・多様性許容と対話能力、③エンパシーとエンゲイジメント能力、④エンパワリング能力、⑤物語り能力。
◉この世界の困難は、精神と自然を切り離す思考システムに依拠しすぎたことによって発生している。そこでインターミディエイターたちは、社会や生態系に関与していきながら、「人間と機械と自然の協働」を目指す新しい学(post-disciplinarity)を身につけようとする。当日は、インターミディエイターの知と方法、そして実際の活動と経験の紹介にできるだけ時間を割き、ご来場の皆さんと懇談の時間を設けることにしたい。
設 樂 剛( Tsuyoshi Shidara, Ph.D. )
設樂剛事務所 代表, 慶應義塾大学 博士〔 政策・メディア 〕
Speakers
木村 智子
有限会社スマイルプラス
取締役
ランドスケープアーキテクト&コミュニティガーデンコーディネーター。まちや公園、各種施設等でコミュニティづくりのための道筋を描き、人・まち・自然を紡いで「関わる人が自ら楽しみながらコミュニティを育む場」の実現をサポート。造園コンサルティング会社で公園緑地やURの外構計画設計に携わり独立。2002年よりシンガポール在。Singapore specialist tourist guide(自然分野)を取得。熱帯雨林や生物多様性等のガイドを務める。帰国後、2010年(有)フラワーセンター若草代表取締役 就任。2013年には浜松市にコミュニティカフェ「C-cafe」をオープン、2017年にはコミュニティデザインオフィス「スマイルプラス」設立。2021 年、有限会社スマイルプラスに社名変更、取締役に就任。
竹内 祐介
株式会社ダンクソフト
開発チーム マネージャー
1978年徳島生まれ。東京大学工学部マテリアル工学科卒。大学卒業後、地元徳島のソフトウェア会社にて10年間勤務。2012年に退職。転職活動期間中、徳島県神山町でサテライトオフィス実証実験を行っていた株式会社ダンクソフトに出会う。「都会と地方」を結ぶ働き方に共感し同社に入社。徳島サテライトオフィスを設立し開発業務を担当。また、2018年より阿南工業高等専門学校の非常勤講師も務める。「都会と地方」「企業と学校」の間で、場所と時間にとらわれない「新しい働き方」の普及を目指す。
今津 新之助
株式会社bokumin
代表取締役
1976年大阪府生まれ。大学卒業後に沖縄に移住し、人づくり、仕事づくり、地域づくりを行うコンテクスト・カンパニーを経営。2022年京都に活動拠点を移し、株式会社bokuminを設立。分野・領域を跳び越え、多様なアクターとの対話と協働によるプロジェクト開発やチームづくり、一人ひとりの持ち味と可能性が発揮される場や仕事づくりに取り組む。
鈴木 悠平
文筆家
株式会社閒 代表取締役
東日本大震災後の地域コミュニティの回復と仕事づくり、学ぶことや働くことに障害のある人や家族を支援する企業での現場支援や研究開発、メディア運営等を経験したのち独立、2020年に株式会社閒を設立。医療的ケアニーズや重度障害のある人たち、罪を犯して刑務所に入った人や出所した人たち、精神疾患や依存症のある人たちなどのリカバリーや自立生活に向けた支援に携わりながら、「生活を創造する」知と実践の創出・展開に取り組む。
星野 晃一郎
株式会社ダンクソフト
代表取締役 C.E.O.
1956年日本橋生まれ。1982年より独学でプログラミングを学ぶ。1986年9月株式会社デュアルシステム(現ダンクソフト)代表取締役 就任、1986年10月に(社)東京ニュービジネス協議会へ入会し、長年理事を務める。1987年に特種情報処理技術者を取得。OS、通信ネットワーク、セキュリティー、DB、AIなどオールマイティーなエンジニア。経済産業省、厚生労働省、総務省等より受賞多数。
その他、総務省 地域情報化アドバイザー、日本パエリア協会 理事、中央エフエム 社外取締役・パーソナリティーなどをつとめる。
Lecturer & Polyphonizer
設樂 剛
Tsuyoshi SHIDARA, Ph.D.
設樂剛事務所 代表
慶應義塾大学 博士〔政策・メディア〕
設樂剛事務所 代表、 慶應義塾大学 博士〔政策・メディア〕、革新型経営者のアドバイザー。対話的に世界構想を描くナラティブ・アプローチを重視。Biogenic Marketingをはじめ、新たなビジネス・パラダイムの導入・形成に取り組む。
Program 当日の流れ
2023. 10. 29(日)
13:15 開場
13:25 オープニング・トーク
13:30-
VisionTalk
「あいだ」をめぐる美しい逆説
設樂 剛( polyphonizer )
14:20-
Crosstalk
インターミディエイターは不可能(そう)なことだけにコミットする
—すべてはリーダー不要論から—
イニシアチブ1
竹内 祐介(re-programmer)
イニシアチブ2
木村 智子(re-gardener)
イニシアチブ3
鈴木 悠平(re-writer)
イニシアチブ4
今津 新之助(re-opener)
group dialogue
15:25-
Craftwork
lecture
「 Vision-framingによるuniversal defense 」
solo work
group dialogue
16:30-
Dialogue & Polyphony
参加者(会場・リモート) を交えた全体対話とまとめ( 多声的に )
17:10 - 18:10
Symposion(対話と懇親の場)
registration
参加申し込み
Tickets (参加費)
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【見逃し視聴】
※当日参加が難しい場合も事後視聴が可能です(期間:2023年11月初旬〜12月末まで)
一般 10,000円(税込)
学生 2,000円(税込) *26歳までの学生が対象
※有資格者については、見逃し視聴はございません。当日ご参加ください。
【参加費】
一般(会場参加、懇親会あり)18,500円(税込)
一般(会場参加、懇親会なし)16,000円(税込)
一般(リモート参加) 13,000円(税込)
学生(会場参加、懇親会あり) 3,800円(税込)
学生(会場参加、懇親会なし) 3,000円(税込)
学生(リモート参加) 2,500円(税込)
*26歳までの学生が対象
有資格者(キャンディデイト/サーティファイド・インターミディエイター) 37,500円(税込)
※ご関心がおありの方で、何らかの理由で参加費のお支払いが困難な場合、5名様に限りご相談に応じます。理由を添えて、問い合わせフォームより、ご相談ください。
※ご参加の方は、「プログラム参加規約」をご確認いただき、同意の上でご参加くださいますようお願いいたします。
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Organizers
共催 株式会社ダンクソフト
主催 設樂剛事務所, 世界構想プログラム
venue 会場
公益財団法人 國際文化会館
〒106-0032東京都港区六本木5丁目11-16
https://i-house.or.jp/